臨床・研究の場で「統計を使える力」を身につけるための学習ページです。
統計が苦手な方でも、ゼロから学べて実践につなげられる構成を用意しました。
EZRの使い方や医療現場でよく使われる解析方法も、わかりやすく解説しています。
目次
1. 統計学の基本(初学者向け)
🔹 1-1. データの種類と構造
- 定性的データ(名義尺度・順序尺度)
- 定量的データ(間隔尺度・比例尺度)
- データの集め方(観察研究・介入研究)
- 症例数(n)と変数(項目)の区別
🔹 1-2. 基本統計量
- 平均・中央値・最頻値
- 最小値・最大値・範囲
- 標準偏差(SD)・分散・四分位範囲(IQR)
🔹 1-3. 分布の理解
- 正規分布とその前提
- 歪度・尖度の簡単な見方
- ヒストグラム・箱ひげ図の読み方
🔹 1-4. 外れ値とその処理
- 外れ値の検出(箱ひげ図/Zスコア)
- 外れ値の扱い方(除外・補正など)
🔹 1-5. サンプルサイズと統計的検出力(Power)
- サンプルサイズと検出力の関係
- βエラーとパワー(80%の意味)
- 簡易な試算方法(G*Powerや目安)
2. 仮説検定とP値の正しい理解
🔹 2-1. 仮説の考え方
- 帰無仮説(H₀) vs. 対立仮説(H₁)
- 医療研究における仮説例
🔹 2-2. 有意水準とP値の意味
- P<0.05の本当の意味
- 有意差と臨床的意義の違い
- P-hackingとは?
🔹 2-3. 信頼区間(Confidence Interval)
- 95%信頼区間の解釈
- 平均差・オッズ比・ハザード比のCIの見方
- P値と信頼区間の関係
3. 医療研究で頻出の統計手法
🔹 3-1. 群間比較(連続変数)
- t検定(対応なし/あり)
- Welchのt検定(等分散性がないとき)
- Mann-Whitney U検定(ノンパラメトリック)
🔹 3-2. 群間比較(カテゴリ変数)
- χ²検定(クロス集計)
- Fisherの正確検定(小サンプル)
🔹 3-3. 分散分析と多群比較
- 一元配置分散分析(ANOVA)
- 分散の等質性チェック(Levene検定)
- 多重比較(Tukey・Bonferroniなど)
🔹 3-4. 相関と回帰分析
- 相関係数(Pearson・Spearman)
- 単回帰分析(1変数)/重回帰分析(多変数)
- 偏回帰係数と標準化係数の違い
🔹 3-5. ロジスティック回帰(2値アウトカム)
- オッズ比の意味と解釈
- カテゴリ変数の扱い(ダミー変数)
4. 生存時間解析
🔹 4-1. Kaplan-Meier法
- 生存曲線の読み方
- 打ち切り(censoring)の意味
🔹 4-2. 群間比較
- Log-rank検定(2群比較)
- 複数群比較と多重検定の注意
🔹 4-3. Cox比例ハザードモデル
- ハザード比(HR)の解釈
- 時間依存性の確認
- 多変量解析としての応用
5. 検査・診断における統計手法
🔹 5-1. 感度・特異度の基本
- 真陽性・偽陽性・真陰性・偽陰性とは?
- 感度と特異度のトレードオフ
- 陽性尤度比/陰性尤度比の直感的理解
🔹 5-2. ROC曲線とAUC
- ROC曲線の描き方と解釈
- 最適カットオフ(Youden Index)
- AUCの意味と判別性能の目安
6. 多重検定と誤差の制御
🔹 6-1. 多重検定とは?
- なぜ問題になるのか
- 医療研究でありがちなケース
🔹 6-2. 調整手法
- Bonferroni補正の考え方
- Holm法・Hochberg法(段階的補正)
- 偽発見率(FDR)とBenjamini-Hochberg法
7. 実践で役立つ統計Tips(+EZR連動)
🔹 7-1. 臨床研究のための統計チェックリスト
🔹 7-2. 統計手法の選び方フローチャート
🔹 7-3. 統計結果の図表化とプレゼン方法
🔹 7-4. 医療論文の統計を読み解くコツ
🔹 7-5. EZRで再現する有名論文の解析例(実践編)
ごあいさつ
このページは、医療従事者の皆さんが「統計を使いこなす力」を身につけるための学びの場です。
「論文を読む」「研究を行う」「結果を発表する」そのすべての場面で役立つよう、やさしく実践的に解説していきます。
各トピックは順次公開・更新していきますので、ブックマークのうえご活用ください。