はじめに
新幹線は、日本の誇る高速鉄道技術の結晶であり、世界的にも高い評価を受けています。その最高速度は路線や車両によって異なりますが、年々向上を遂げてきました。今回は、新幹線の最高速度ランキングについて、詳しく解説していきます。
最高速度の歴史
新幹線の最高速度は、その誕生から徐々に引き上げられてきました。
東海道新幹線の高速化
1964年に開業した東海道新幹線の初期の最高速度は時速210kmでした。しかし、後に線路の改良などが行われ、1992年には時速270km、1998年には時速285kmまで高速化されました。
東海道新幹線は、その後も最新の技術を取り入れながら、より快適で高速な走行を実現してきました。例えば、N700Aシリーズの導入により、揺れを抑える車体傾斜制御技術が採用されるようになりました。
山陽新幹線と東北新幹線の登場
1975年に開業した山陽新幹線は、開業当初から時速210kmの最高速度を実現していました。一方、1982年に開業した東北新幹線は、時速240kmの最高速度から始まりました。
その後、新型車両の投入や線路の改良により、山陽新幹線は1997年に時速300km、東北新幹線は2011年に時速320kmまで速度を上げることに成功しました。東北新幹線の「はやぶさ」と「こまち」は、現在でも国内最速の新幹線列車となっています。
最新の最高速度ランキング
ここで、新幹線の最新の最高速度ランキングをご紹介します。
リニア中央新幹線
1位は、開業を控えているリニア中央新幹線のL0系です。この新幹線は、最高時速603kmを記録しており、有人鉄道としては世界最速を誇ります。2027年の開業が待ち遠しいところです。
リニア中央新幹線は、東京と大阪を最速で約1時間で結ぶことが可能となる見込みです。従来の新幹線に比べて、移動時間が大幅に短縮されることから、経済活動や人的交流の活性化が期待されています。
東北・北海道新幹線
2位は、東北・北海道新幹線のH5系・E5系で、最高時速320kmを達成しています。先ほども紹介した「はやぶさ」や「こまち」がこの系列の新幹線です。
この速度を実現するために、H5系・E5系には様々な技術が採用されています。例えば、空気抵抗を減らすための流線型車体や、安定した走行を可能にする車体傾斜制御装置などがあげられます。
東海道・山陽・九州新幹線
3位は、N700系の東海道・山陽・九州新幹線で、最高時速300kmを記録しています。この系列には、「のぞみ」「みずほ」「さくら」などの人気列車が含まれています。
N700系は、空力特性に優れた先頭形状や軽量化された車体構造を持つことで、高速走行を実現しています。また、静粛性や環境性能にも優れた車両となっています。
世界の高速鉄道とのランキング
新幹線の最高速度は、世界の高速鉄道とも比較されています。
フランスのTGV
世界最高速度記録を保持しているのは、フランスのTGVです。このTGVは、2007年に時速574.8kmを達成しました。ただし、これは試験走行時の記録であり、実際の営業運転での最高速度は時速320kmとなっています。
TGVは、フランスを中心に欧州各国の高速鉄道網を形成しています。その優れた技術力と快適性から、世界各国の高速鉄道の標準モデルともなっています。
中国の高速鉄道
中国は、世界最長の高速鉄道網を有しています。主力車両であるCR400は、最高時速350kmを実現しており、試験走行では時速420kmを記録しています。
中国の高速鉄道は、全国各地をネットワーク化することで、経済発展と地域間の交流を促進しています。近年では環境性能の向上にも力を入れており、今後の技術革新が期待されます。
まとめ
新幹線の最高速度は、技術革新とともに向上を遂げてきました。現在では、リニア中央新幹線の開業により、時速600kmを超える驚異的な最高速度が実現する見込みです。
一方で、世界の高速鉄道もめざましい進歩を遂げており、新幹線との技術競争は熾烈を極めています。今後も最新技術の導入や環境性能の向上が期待され、新幹線と世界の高速鉄道の対決は目が離せません。
よくある質問
新幹線の最高速度は何km/hですか?
新幹線の最高速度はリニア中央新幹線のL0系が時速603kmで、有人鉄道として世界最速を記録しています。一方、従来の新幹線では東北・北海道新幹線のH5系・E5系が時速320kmが最高速度となっています。
新幹線はどのように高速化されてきましたか?
新幹線の最高速度は徐々に引き上げられてきました。東海道新幹線は1964年の開業当初は時速210kmでしたが、その後の線路の改良により、1992年には時速270km、1998年には時速285kmまで高速化されてきました。また、山陽新幹線は1975年の開業当初から時速210km、東北新幹線は1982年の開業当初から時速240kmの最高速度を実現していました。
新幹線の最高速度はどのように世界と比較されますか?
世界では、フランスのTGVが2007年に時速574.8kmの世界最高速度記録を保持していますが、実際の営業運転では時速320kmが最高速度となっています。一方、中国の高速鉄道の主力車両であるCR400は、最高時速350kmを実現しており、試験走行では時速420kmを記録しています。新幹線は、これらの世界の高速鉄道と技術的な競争を続けています。
リニア中央新幹線の開業はいつですか?
リニア中央新幹線のL0系は、最高時速603kmを記録しており、有人鉄道として世界最速を誇ります。この新幹線は、2027年の開業が待ち遠しいところです。開業後は、東京と大阪を最速で約1時間で結ぶことが可能となる見込みです。