はじめに
近年、Midjourney などの画像生成AI が注目を集めています。特に魅力的なのは、AIによるキャラクター生成の機能です。Midjourneyでは、同一のキャラクターを固定して描くことができるようになり、さまざまな表情や状況を表現しやすくなりました。本記事では、Midjourney でキャラクターを固定して描く方法と、その可能性について詳しく解説します。
キャラクターリファレンス機能
Midjourneyで同一キャラクターを固定する際に重要な機能が「キャラクターリファレンス (cref)」です。
crefの使い方
cref オプションを利用するには、まず参照したい既存のキャラクター画像をアップロードし、その画像のURLをコピーします。そして、Midjourneyのプロンプトに「–cref 画像URL」と入力することで、その画像を参照してキャラクターを生成できます。
たとえば、「–cref https://example.com/character.jpg」と指定すれば、character.jpg の画像に似た顔のキャラクターを描くことができます。髪型、表情、服装などを変えながら、同一人物を繰り返し生成することが可能です。
上の写真の人物でシチュエーションを変えてみました。
A female chef. Proud pose. Smiling. Live action. Chef uniform. Standing in front of the restaurant. –ar 16:9 –cref https://XXXXXXXX
crefの調整
cref オプションには、さらに詳細な調整ができる引数があります。
- -cw: キャラクターの継承度合いを調整 (0~1)
- -cs: キャラクターのサイズを調整
- -cf: キャラクターの顔の位置をプロンプトで指定
たとえば、-cw を低く設定すれば、参照画像から大きく外れた表情や動作の生成も可能です。一方、-cw を高く設定すれば、参照画像により近い表現になります。このように、パラメーターを適切に調整することで、より自由度の高いキャラクター生成が実現できます。
スタイルリファレンス機能
Woman. Yukata. Smiling. Japanese. Live action. –ar 16:9 –sref https://XXXXXXXX
もう1つの重要な機能は「スタイルリファレンス (sref)」です。sref オプションを使うと、既存の画像を参照して、同じ絵画のスタイルや雰囲気を継承したキャラクター画像を生成できます。
srefの使い方
sref オプションの使い方は、cref オプションとほぼ同じです。「–sref 画像URL」とプロンプトに入力することで、その画像のスタイルやテイストを継承した画像を生成できます。srefの併用により、より正確なキャラクター表現が可能になります。
例えば、人気アニメのキャラクターの公式イラストを参照すれば、同じスタイルのキャラクター画像を生成できます。これは派生作品の制作などに活用できそうです。
srefの調整
srefにも、さまざまなパラメーターがあります。
パラメーター | 説明 |
---|---|
-sw | スタイル継承度合いを調整 (0~1) |
-st | 特定のテクスチャを継承 |
-sc | 特定の色を継承 |
このように、-sw などのパラメーターを調整することで、より微細な継承レベルの調整ができます。各パラメーターを組み合わせることで、独自の画風のキャラクターを作り出せるでしょう。
キャラクター固定の応用
Woman. Yukata. angry. Japanese. Live action. –ar 16:9 –sref https://XXXXXXXXXX
Midjourneyのキャラクター固定機能を活用すれば、さまざまな分野での応用が期待できます。
マンガ・アニメ制作
cref と sref を組み合わせれば、同じキャラクターの多様な表情や動作をスムーズに描くことができます。コマ撮りアニメや漫画の制作の効率化が見込めそうです。
さらに、キャラクター設定やデザインコンセプトさえあれば、短期間で膨大な量のイラストを生成できます。既存の作品をリメイクする際にも、大量のデータを活用できるはずです。
ゲーム開発
ゲームキャラクターのモデリングや3DCGアニメーション制作にも応用できます。同じキャラクターの多数のポーズを一度に生成できれば、制作工程が飛躍的に効率化されるでしょう。
キャラクターデザインの試行錯誤にも便利です。複数のデザインを即座に作成し、検討できるため、開発の早期段階での意思決定が可能になります。
プロダクトやサービスのブランディング
企業のマスコットキャラクターや広告素材の制作にも役立ちます。キャラクターの一貫性を保ちつつ、さまざまなシチュエーションに対応したバリエーションを生成できるからです。
たとえばショッピングサイトのランディングページ作成時に、季節やキャンペーンごとの差し替え素材を低コストで大量生産できれば、ブランディング作業の効率化が期待できます。
まとめ
Midjourneyは、crefとsrefの機能により、同一キャラクターを固定しつつ自由な表現ができるようになりました。これにより、さまざまな分野での応用が期待できます。今後のMidjourneyの進化により、キャラクター生成のクオリティや自由度はさらに高まるでしょう。AI時代の到来とともに、クリエイティブの現場にも大きな変革が訪れることでしょう。
よくある質問
Midjourneyのキャラクター固定機能の使い方は?
Midjourneyの「キャラクターリファレンス (cref)」を使うと、既存のキャラクター画像を参照して同一のキャラクターを生成できます。プロンプトに「–cref 画像URL」と入力し、さらに詳細な調整も可能です。
表情や動作を変えながら同一キャラクターを生成できるのでしょうか?
はい、そうです。crefオプションの「-cw」を調整することで、参照画像から大きく外れた表情や動作を生成することができます。一方、「-cw」を高く設定すれば、参照画像により近い表現になります。
Midjourneyではスタイルリファレンスも使えるのですか?
はい、「スタイルリファレンス (sref)」オプションを使うと、既存の画像を参照して、同じ絵画のスタイルや雰囲気を継承したキャラクター画像を生成できます。パラメーターの調整で、より微細なスタイル継承が可能です。
キャラクター固定機能にはどのような応用が期待できますか?
マンガ・アニメ制作、ゲーム開発、プロダクトやサービスのブランディングなど、様々な分野で効率化が期待できます。同一キャラクターの多様な表現を短期間で大量生成できるため、制作工程が大幅に改善されそうです。